blog non grata

人生どうでも飯田橋

4月18日

最近は仕事以外で人と喋ることがほとんどなく、久々に仕事以外で喋ったらなんか上手く話せなくなっていた気がする。まあ普段から上手く話せてるかは知らないけど、今日はそれをとても感じた。喋りたい言葉が口から出てこない感じ。あと普段の人との関係性的にボケを言うことがかなり減って、それが結構効いていると思う。ボケ方を忘れた。そういえば、METATAXIでフレシノとくるまが日常会話での(芸人としてではなく一般人の)「ボケ」について話していた。ちょっと整理するのはめんどくさいけど、すごく面白かったし、フレシノに共感した。

 

 

andymoriが聴けない

 TikTokで女子高生の間でandymoriが流行っている、というのをTwitterで見た。そういえば最近andymoriを全く聴いていない。4月半ばから一気に暖かくなったし、毎年暖かくなってくると決まってandymoriを聴きたくなっていたことを思い出した。ゆっくり散歩しながら「ファンファーレと熱狂」を聴く、あの時間ほど至福の時はない、はずだったのに。

 今はandymoriが聴けない。12月から働いてるけど、「学生」である期間が終わってしまい、今月から正真正銘「社会人」になってしまった。ちょうど繁忙期にもなり、今やあくせく働くサラリーマンである。余裕がないのだ。ポカポカ陽気のなか、向かう先はオフィス。オフィスに向かいながらandymoriを聴く気にはどうしてもなれない。どういうわけかandymoriは社会人が聴くものではない気がしてしまう。そんなことないのに。繁忙期が終わり、またゆっくり散歩しながらandymoriを聴きたくなる日が来ることを願っている。

 

サラリーマン

ついに僕もサラリーマンをしてます。

 

なんか仕事自体は何も面白味を感じないんだけど、仕事しているその行為自体はちょっと面白い感じがしてる。

 

逆になんか面白いことだけしてる人生は面白くないのではないかという。

 

つまらないから面白いというか。

 

疲れて結構夜遅く電車に乗って、さあ趣味の時間だって読み始めた本が1ページも進まず、30分経ってしまったけど、それもまた一興なのではという。

 

いやしかし、本当にそれでいいのか?

 

いいのか?

 

サラリーマンは大変だな。でも少しだけ面白い。少しだけ。

ひとり暮らし

ひとり暮らしを始めた。先週末から荷物を運んではいたけど、本格的に住み始めるのは3月20日、今日からだ。大学4年の時に一度だけ退寮して一人暮らしをしていることがあったけど、結局毎日のように寮の談話室まで行って遊んでいたし、基本的に人と内容のない話をダラダラとしていないと寂しくて死んでしまう人間なので、非常に不安である。

今日は朝から家具の組み立ての手伝いに友人が来てくれたので、組み立てもできたし、ダラダラと喋ることもできて楽しかったのでよかった。お昼で帰ってしまったのだが、家で1人でいても何をしていいかわからず、寂しさを紛らわしに途中まで無意味に着いて行ってしまった。結局別れたあとユニクロと無印で4万円近く使ったので「無意味」ではなかったのだが、それはそれで別の意味でも問題だ。

一人旅はめっちゃするし、3週間ひとりで海外とかも平気でやる。ライブとかも大体1人で行く。なのに1人で暮らすということに関しての拒否反応は思いのほか大きい。そのことに今更気づいた。

まあ21世紀の東京の若者として孤独に向き合わねばならない。寂しくて死んでしまうといっても本当に死ぬわけでない。家の中でイヤフォンなんて使わず、スピーカーで音楽を流せるとか、変な独り言を言っても誰も聞いてないとか、変なダンスをするとか色々いいところもある。賃貸の限界はあれど、1人で生活を細工できるのも大きな強みだ。2年で可能な限り家をいじっていきたい。

孤独をあえて楽しむために一つだけ決めたルールがある。うちはメゾネットタイプの家なので、「2階には通信機器を持ち込まない」ということだ。今のインターネット(というかSNS)の「いいね」が占める世界は寂しさの麻薬。否が応でも内省する時間ができるので、せっかくなので2階では孤独に何かに向き合ったり、創作活動をしたり、あるいは身体を休めたり、ラジオを聴いたり、CDを聴いたり、それだけのための部屋にしようと思う。ターンテーブルは今週中に買う。

 

P.S. 3月22日。一人暮らしの寂しさはすぐなくなった。自分の裁量で家をどうにでもできる楽しさが遥かに上回っている。面白い。仕事とかしてる場合ではない。

3月19日

年度の変わり目の時期だから、この時期の思い出はたくさんあるけど、やはり高3と浪人の2度の大学受験の経験が一番の思い出だ。2度の京都大学の入試本番と合格発表や、大雪と東横線の事故で開始時刻が大幅に遅れた慶応文学部の試験など色々思い出される。その中でも特に、2013年3月12日、京大の不合格を知った2日後に受けた横浜国立大学の後期試験のことはずっと忘れられない試験だと思う。とにかくあの時の横国は異様な空間に感じられた。

数学か英語の1科目だけ選択するタイプのテストで、センター試験と2次試験の割合はほぼ1:1だったと思う。数学が得意だった僕は数学を選択した。京大落ちたら浪人すると決めていた(当時京大は後期試験がなかった)から、完全に傷心中だったけど、一応受けに行った。試験内容まではよく覚えてないがほとんど満点近い点数をとったと思う。センター試験は72%くらいしかないけどそれをカバーできる十分な点数を取って合格した。1998年FIFAワールドカップグループDで、他会場の結果から敗退を知りながら、虚無の表情で淡々とブルガリア代表相手にゴールを量産するスペイン代表と同じ気持ちだった。

国立大学の後期試験は、前期試験で不合格だった人しか受けない。後期試験の方が基本的に難易度が上がるので、志望校を下げるのが普通だ。前期横国を受けた人もいるが、多くは東大や京大、東工一橋を落ちた人たちが受けることになる。長い時間努力してきて挑んだ第一志望を不合格になり、夢破れた僅か数日後に、第一志望でもない大学の試験を受けに一堂に会する。

試験会場はガラガラだ。多分出願者の3分の1くらいしかいない。晴れて第一志望を受かった人は当然に受けに来ない。第一志望を落ちたとしても、すでに私立で早慶に受かっていればわざわざ受けない。僕のようにどうせ浪人するつもりだったら、出願はしていたものの気乗りせず来ないという人もいる。

長い冬も終わり春らしい陽気の中、夢破れたばかりのものたちが集う消化試合。同い年の受験生の9割以上はもう試験なんてとっくに終わっている。高校の卒業式も終わってる。最後の最後まで一緒に残った国立組の中で、受かった人たちは浮かれいて、落ちた人だけがここにいる。試験会場には最後の最後の敗者たちだけが集う。本当はここに行きたいわけじゃないんだけどな、と思いながらみんなが受ける。妙な連帯感とまでは言わないけど、教室のみんなどこかゆるやかな仲間意識があったと思う。お前らよう頑張ったな、と互いに無言で労っていた。最高の結果を得られなかったけれど、この場には来た。前期試験までの勉強で憔悴しきって、ほとんどなくなった搾りかすみたいな知識を最後の最後にフル回転させに来た。そんな人しか集まってない。高校生最後のイベント、物事全てはうまくいかないことを認識し、しかしそれでも前を向き、大人になるために「妥協」ができるかどうかが試される試験だった。僕は結局「妥協」はできずに大人になれなかったわけだけど。

3月15日

世界ふしぎ発見が終わってしまうらしい。ふしぎ発見を見ると祖母の家の綺麗な液晶テレビを思い出す。

小学生のとき祖母と会っていたのは大体土曜日の夜で、家族一緒にご飯を食べに行ったあと、祖母の家に寄っていくのがお決まりだった。世間はまだまだアナログ放送の時代から、祖母の家のテレビはプラズマテレビとやらで大層立派なものだった。そのテレビには9時になるとふしぎ発見が必ず映っていた。子どもながらに、黒柳徹子はすごくて、坂東英二はボケていて、野々村真はバカをやってるというのはわかった。黒柳徹子が強すぎるのでいつも野々村真を応援してた。でも基本はふしぎ発見は横目に普通にそれとは関係ない話をみんなで喋ってたと思う。エンディングを迎え、この木なんの木が流れると、もう10時。そろそろかなと言ってうちの家族は帰る。

祖母は昨年亡くなってしまい、そしてこの度ふしぎ発見も終了する。子供時代がまた「過去」になっていくなと感じる。

3月13日

 当日券があると知ったので、渋谷O-EASTまでAIR FLAG Inc presents.「 calm&composed vol.1 【揺蕩いと 蠢きと】」を見に行ってきた。Gofishというバンドと石橋英子とカネコアヤノ。入口で何を見にきたか尋ねられたから石橋英子と答えた。もちろんカネコアヤノが出ているから見にきているのだが、行こうか迷っていて決め手になったのは石橋英子だし、明らかにカネコアヤノと答えている人が多かったし。そういえば昔カネコアヤノと向井秀徳の対バンをみたときも、Number Girl再結成直後で「金稼ぎてぇ」と向井が言っていたから、そう言うならと思って向井秀徳と答えてしまったな。まあカネコアヤノにはたくさんお金を使っているので許して欲しい。

 石橋英子はバンドでの出演で、ストイックだけど踊れる感じで、生ジム・オルークを初めて見れたので満足できた。カネコアヤノもバンドセットで本村くんがいなくなってから初めてだった。ずっとBobの時しか見ていなかったし、前回見たクロマニヨンズを見たときの照沼さんでも無くなっていて、リズム隊が入れ替わっていたが、めちゃくちゃアレンジが違うバンドになっていた。Hikari Sakashitaという新しいドラムの人がめっちゃソリッドな感じで、会場があまり大きくなかったこともあって、ドラムが響き渡っていてかなり好きだった。2年弱ライブ見てなかったけどHikari Sakashita目当てでまた見に行こう。